テスト菌株(NM2009株)について

 

テスト菌株(NM2009株)について

NM2009株は第2相薬物代謝酵素であるアセチル転移酵素(O-acetyltransferase)高産生株で、サルモネラ由来のアセチル転移酵素遺伝子を宿主のネズミチフス菌TA1535/pSK1002株に導入して作製した菌株です。

宿主菌であるTA1535株は従来からAmes試験に用いられており、次のような優れた特長を有しております。

  • rfa変異:細胞膜変異のため化学物質が細胞内に通過しやすくなる。
  • unrB変異:切り出し修復能の欠失変異のため多くの変異原物質に対する感受性を有する
  • lac- :サルモネラ菌は元来lac遺伝子を持たないのでβ-galactosidaseの活性を見るのに都合がよい。

プラスミドpSK1002は組み換えDNA技術によりクローニングしたumuC遺伝子をlacZ遺伝子に結合させた、umuC’-’lacZ融合遺伝子を有しております。

 またO-acetyltransferase遺伝子を導入したことより、ニトロアレーン(芳香族ニトロ化合物)が、菌体内のニトロ還元酵素により還元され、さらにこの株の特徴である高産生されたアセチル転移酵素によりアセチル化された後、その最終代謝産物(ニトレニウムイオン)がDNAに損傷を与えることにより、高感受性を示すようになります。
 一方、芳香族アミンは、第1相薬物代謝酵素の酸化酵素チトクロームP450により水酸化され、さらにアセチル転移酵素によりアセチル化されて、上記と同様な代謝を受けることにより高感度に検出できるようになりました。
代表的なニトロアレーン(芳香族ニトロ化合物)としては1,8-dinitropyrene (1,8-DNP), 1,6-DNP,
1,3-DNPや1-nitropyrene (1-NP)などがあり、芳香族アミンとしてはTrp-P-1, Trp-P-2、IQ,MeIQ, Glu-P-1などです。

テスト菌株(NM2009株)について

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